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捨てることは目的ではない
数年前に断捨離が流行ったので、モノを捨てること、持たないことを良しとする方が増えたように思います。それはそれで素晴らしいことだと思うのですが、「断捨離＝モノを捨てること」という部分だけがクローズアップされてしまったので、断捨離についての本を読んだりすることもなくただ闇雲にモノを捨てまくり、結果後悔したり、結局また元のモノが多い状態に戻ってしまっている人が多いようです。モノが増えた原因についてはあまり考えずに「捨てること」だけを「目的」にしてしまうとこういうことになってしまいます。
不要なモノを何も考えずにただゴミにしてしまうのは実はそんなに難しいことではありません。捨てることってやってるうちにどんどん勢いがついてきてハイになっちゃうんです。そうなると思考停止状態でバンバン捨ててしまってるのですから、後から「あれ？あの服がない！あ、もしかして捨てちゃったのかな？」みたいなことになったりします。それに捨てることに抵抗がなくなれば、家の中にモノを持ち込む時の障壁も低いまま。断捨離したのにまたモノが増えてしまう理由はここにあるのです。捨てることよりも不要なモノが家にあるならそれがどうしてあるのか？その理由をじっくり考えることの方がずっと大事なことなのです。
私は先日メガネを新しくしました。度数が合わなくなったので買い換えたのですが、その時にお店の人から「今こちらのクリアファイルをプレゼントしています」と言われました。私は「もううちにはクリアファイルがたくさんあるので結構です」と言ってもらいませんでした。家に持ち帰って結局いらないから捨てるなんてことになったら面倒なのでそもそも持ち込まなければいいって思うようになったのです。こういう思考を身につけるために「捨てる」ということを簡単に考えないようにしました。「引き出しを開けたらボールペンが30本もあった！3本残して後は全部捨てた！スッキリ！！」こうではなく「30本もあった！なんでこんなにあるんだろう？そうだ出かける時にボールペンを持って行くのをよく忘れちゃって出先でしょっちゅう買うからだ！もう買わないようにバッグの中にボールペンを入れておこう！」とか「景品でもらったボールペンばっかりだな〜これからはもらう前に断ろう」とか、こういう考え方ができるようになればモノは容易に増えなくなります。家の中を整理するということは自分の頭の中を整理する良いチャンスなのです。なので安易に捨てることを目的にしないようにして下さいね。
